置き勉の7つのメリットとデメリット!ダメな禁止理由やリスク・自由化背景も

小学生通学

小学生・中学生だった頃、通学時の荷物が重くてつらかった記憶はありますか?

ランドセルは持ち物でパンパン、右手に体操服袋、左手に習字道具、肩に絵の具かばんや水筒、雨が降ってたら傘が追加、通学時間は30分超え。最悪こんな状態を経験された方もいるかと思います。

私は、小学校低学年の頃は力もなかったので手で荷物を持つことが本当につらく、通学時間は30分かかったので手も痛いし、夏場は背中に汗をびっしょりで登下校していたことを覚えています。特に習字道具が重かったですね。

近年では「置き勉」という言葉を耳にする機会も増えました。

そこで、置き勉のメリットとデメリット、ダメな禁止理由、置き勉自由化の背景、置き勉自由化によるリスクについてもまとめました。

また、私の子供の学校は置き勉OKなので、記事の最後に我が家で実際に起きたことも紹介したいと思います。

目次

置き勉の7つのメリットとデメリット

置き勉することによるメリット・デメリットをまとめました。

置き勉の7つのメリット

  1. 通学時の疲労を軽減
    荷物が軽くなるので疲労を軽減できる。
  2. 成長段階での体への影響を軽減
    重い荷物を持っての通学を何年もすることは、体への負担になっている可能性がある。
  3. 通学時に転倒したりしたときの体へのダメージを軽減
    転倒したときに重い荷物を持っていると、大きなケガにつながる可能性がある。
  4. 事故や犯罪へ巻き込まれるリスクを軽減
    荷物が軽くなり身軽にもなるので、危険を避けるために素早く体を動かしたり走ったりできる。
  5. 勉強・部活・遊びにエネルギーを注ぐことができる
    荷物が軽くなることで疲労や体への負担を軽減でき、帰宅してからやりたいことに集中できる。
  6. 忘れ物が減る
    学校に教科書・ノートなどを置いて帰ることで忘れ物を減らすことができる。
  7. 教科書の隠し場所での紛失やトラブルが減る
    隠れてコソコソと置き勉する必要がなくなるのでこのようなトラブルが減る。

置き勉のデメリット

  1. 教室を掃除するときに机が重い
    机の中に教科書・ノートを置きっぱなしだと机が重くなる。
  2. 盗難・いたずらの被害に遭う可能性が上がる
    鍵付きロッカーなどがない場合は、学校に置きっぱなしにしている間はリスクに晒されてしまう。
  3. 必要なものを家へ持ち帰ることを忘れる可能性が上がる
    宿題やテスト勉強等で家で教材を使用する場合、家に持って帰ることを忘れる可能性が上がる。

置き勉の賛成理由とダメな禁止理由

置き勉のメリット・デメリットとして、ほぼ確実に出る効果や現象のみを挙げましたが、その賛否は人・学校により分かれているようです。

そこで、置き勉の賛成理由、反対派のダメな禁止理由についてまとめました。

ここでは、先ほどのメリット・デメリットのような発生する効果や現象ではなく、大人の子供に対する考えや想いがベースとなっている意見を挙げています。

置き勉賛成派が持っている賛成理由

  1. 教科書や資料集はカラー印刷でページ数や重量も増加していて、子供の身体には負担が大きすぎる。
  2. 家に持ち帰る物・学校に置いて帰る物を毎日自分で選別することにより、その日自分が家ですることを自分で考える習慣がつく。
  3. 「勉強道具を持ち帰らされている」という受動的でネガティブな考え方が、「自分に必要な勉強道具を持ち帰る」というポジティブな考え方へ変化させることができる。
  4. 置き勉禁止だと思春期特有の反抗したくなる気持ちから余計に置き勉したくなり、かえって学習習慣も落ちてしまう。

賛成派の方々が持っている置き勉の賛成理由としては、以下のような子供の健康・自主性・自立性・積極性の成長を期待しているものが多いようです。

置き勉反対派が持っているダメな禁止理由

  1. 何でも置き勉するので家で勉強しなくなる。
  2. 家で勉強しなくなるので学校の成績が落ちる。
  3. 家で勉強しなくなるので不良になる。
  4. 公的な場に私物を置きっぱなしにするべきではない。
  5. 重い荷物を持って帰ることで体力がつく。
  6. 重い荷物を持って帰ることで忍耐がつく。
  7. 長い間変わらずに守ってきたルールを変えるべきではない。

反対派の方々が持っている置き勉ダメな禁止理由としては、子供を信じていないことからの意見、モラル的なもの、精神論が多いようです。

置き勉自由化の背景

置き勉のメリットとデメリット、賛成理由・禁止理由には様々なものがありますが、実際のところ置き勉を禁止している小学校・中学校は多いかと思います。

ところが、2018年9月6日に文部科学省が、全国の教育委員会などに対して荷物の重さに配慮するよう通知を出し、これをきっかけに事実上の置き勉自由化となりました。

そこで、この背景をまとめました。

ここ数年の小学校・中学校で使用する教科書は、2011年度以降のゆとり教育の見直しによるページ数増加・大判化で重くなっており、その重さはゆとり教育時代と比較すると3割増し以上になることもあるようです。

これと同時に、小中学生の通学時の荷物の重さが問題視されるようになり、子供自身の体への負担と健康への影響も心配する家族・学校も増えています。

その解決策として置き勉が注目されるようになりました。

しかしながら、こういう状況でも置き勉禁止の学校は多く、許可している学校は少ないのが現状だと思います。

次では、学校側が考える置き勉がダメな理由についてまとめました。

置き勉なぜ禁止?学校側が考えるダメな理由

学校側が置き勉を禁止している理由には以下のものがあると考えられます。

家庭での予習と復習のため

授業の円滑な進行・習熟度向上のため、予習・復習を家で毎日させたいという考え方です。

これは昔からよく言われている考え方ですが、学校の教材を使用しての予習・復習を前提としています。

では実体はどうかというと、宿題のプリントやドリルをやるときに教科書やノートを使うことはあるかもしれませんが、教科書を使って予習・復習までこなす子は少数ではないでしょうか。

また、現在は塾に通う子が多いので学校の教科書を使うよりは塾の教材を使用するし、書店で購入できる教材やネット学習など学習手段も多種多様なので、この考え方は時代に合わなくなってきているかもしれません。

学校での紛失を減らす

学校で教科書を無くした時、その原因・在処も不明になることが多く、学校側も子ども自身も嫌な思いをします。

学校側も責任を取ることができるわけではないので、こういったリスクを減らす狙いもあります。

いたずらされるのを防ぐ

多くの学校では、机・ロッカー・教室を施錠しているわけではないので、学校に置いている教科書をいたずらやいじめの道具にされる恐れがあります。

紛失よりもこちらの方が、たちが悪く、子どもにとって全く良いことでもありません。

学校側の管理体制および設備などを整備しなければならない

置き勉を実施するために、教科書などの保管スペースや設備導入、紛失・盗難等への管理体制の整備などなど、準備しなければならないことがあり、そのための時間と費用がかかります。

また、運用後に実施する業務も増えるはずなので、学校側の負担が大きくなってしまいます。

これらの理由から、学校側の立場になってみるとなかなか置き勉自由化を前向きに検討することは難しいこともわかります。

置き勉自由化によるリスク

置き勉には様々なメリット・デメリットがあることがわかりましたが、置き勉がOKになったとしたら、どのような点に注意しなければいけないのでしょうか。

そこで、置き勉することによるリスクについてまとめました。

置き勉自由化による子どもたちのリスク

置き勉自由化による子どもの負担やリスクは以下のものがあります。

  • 学校での紛失
    家ではないので学校で無くしたものは簡単には見つからず、教材を再購入することになることがある。
  • 盗難・いたずらの被害に遭う可能性がある
    施錠保管ではない場合、盗難やいたずらの対象になる可能性がある。
  • 机の移動が大変
    机の中に教材を保管している場合、机が重なり掃除などで移動させるのが大変になる。
  • 必要な物を家に持ち帰るのを忘れる
    宿題やテスト勉強のために家に持って帰る予定の教科書やノートを、学校に置いて帰ってしまう可能性がある。

置き勉自由化による学校側のリスク

  • 教科書などの保管スペース確保
    ロッカーなどの保管場所を新たに準備する必要がある可能性がある。
  • 教科書などの紛失・盗難・いたずらへの対策
    ・トラブル発生時の対応の手間が増える。
    ・置き勉に関するルール、施錠保管できるスペースを準備する必要がある。
  • 授業の理解度維持
    予習・復習をしない子どもが増える可能性があるので、授業や自宅学習に工夫が必要になる可能性がある。

さいごに

置き勉のメリット・デメリット、賛成理由・ダメな禁止理由、リスクについてまとめました。

今回感じたことは、メリットは明確で理解しやすかったことです。

一方、デメリットやダメな理由は、学校や親の都合が見え隠れするものが多いと感じました。

ここからは私の意見ですが、私は置き勉賛成派で子供たちが自由に選択できるようにした方が良いと思っています。

私の子供の場合、今どきの教材はカラー印刷で紙自体も厚くなっているので1冊1冊が厚くて重く、リュックだけでも10kg超えることもあります。登下校片道30分ですが、毎日登山かよ!っていうくらいの重さです。

また、私の子供の学校は置き勉OKなのですが、それでもこんな感じなので、毎日これでは体への負担が心配になることもあります。

体力は付きますが、夏場は汗だくで帰ってくるし、登下校中に身の危険を感じた時にすぐ逃げることができないのは本当に心配です。

置き勉賛成派の私ですが、実際に子供が置き勉している中で起きた困りごともありましたので挙げておきます。

  • 教科書を持ち帰るのを忘れて、宿題の問題が解けなかった。⇒私や妻でフォロー。
  • 宿題となっているドリルを持ち帰るのを忘れた。
  • 翌日テストなのに教科書とノートを持ち帰るのを忘れた。⇒近所の友達に借りて勉強。
  • 絵の具を学校で紛失した。⇒在処不明で再購入。

こういう失敗ありましたが、子供には良い経験になると思っています。

以上、「置き勉の7つのメリットとデメリット!ダメな禁止理由やリスク・自由化背景も」でした。

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